国務院共同感染対策メカニズムは先ほど記者会見を開き、中国の新型コロナウイルスワクチン接種活動を次々と展開し、まず重点対象者に接種してから各対象者に広げていくと発表した。
感染症を見据え、ワクチンの研究開発が異常とも呼べるペースで推進されている。中国の科学研究者が一分一秒を争い難関突破に取り組むなか、中国は7月以降に高リスク曝露者を対象に新型コロナワクチン緊急接種を行っている。現在まで100万本以上の接種が完了しており、深刻な副作用が出ていない。重点対象者のワクチン接種活動の展開に向け確かな基礎を築いた。
現在世界で研究中の新型コロナワクチンは100種以上にのぼる。技術の応用、組織及び動員、研究開発の投入、さらには審査・評価・承認のペースが大幅に上がっている。これはワクチンがスムーズに人類に福をもたらすために有利な外部条件だ。しかしスピードは科学と安全を前提としなければならない。中国のワクチン研究開発活動は安全を原則とし、品質をしっかり把握し、無理にトップを目指さず、スピードのため手間を省くことはない。
通常であれば、成熟したワクチンは研究開発、試験、生産まで5−10年、さらにはそれ以上の時間を必要とする。そのうち最も時間がかかるのは3期臨床試験だ。業界内の専門家は、ワクチンの3期臨床試験を終え有効性が証明されてから販売が可能になるが、その後の安全性については4期の持続的な追跡が必要とした。
国務院共同感染対策メカニズム科学研究難関突破チームワクチン研究開発専用班活動チーム長の鄭忠偉氏は先ほどの記者会見で、「中国で感染拡大が上手く封じ込められているため、国内には3期臨床試験を展開する条件が備わっていない。中国と協力し3期臨床試験を展開する国と地域の多くの感染状況は現在、世界で最も深刻になっていない。そのため3期臨床に必要な感染者が最もスムーズに得られているわけではない」と述べた。
中国で比較的順調に進展しているワクチンの3期臨床試験データはまだ盲検解除されていない。データが関連基準を満たした後に、国の関連部門が条件付きの販売、もしくは正式な販売を承認する。そのためワクチン接種については、人々の理性的な認識、科学的な判断を促す必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年12月22日