オランダの航空コンサルティング会社「To70」の調査によると、昨年は航空便の運行本数が激減したが、世界の民間大型機の墜落事故による死者数が前年を上回ったという。英BBCが2日、To70の報告を引用し伝えた。
昨年の通年の民間大型機の墜落による死者は299人だった(19年は257人)。世界の航空機を追跡するサイト「フライトレーダー24」によると、昨年の民間航空機の運行は前年より42%減少した。
To70が統計をとった死者には、昨年1月にイランの首都テヘランのホメイニー国際空港から離陸したウクライナ国際航空のボーイング737−800機のすべての乗客及び乗務員の176人が含まれる。同機はイラン軍による「意図せぬミス」により撃墜された。データには他にも、昨年5月のパキスタン国際航空のA320機による墜落事故の90人以上の死者が含まれる。
調査によると、民間航空機の事故件数は19年は86件だったが、昨年は40件に減少した。うち死亡事故は5件。To70は、航空便の運行本数の減少が乗務員に「大きな影響」を及ぼし、航空業の正常化後にその「技能低下」が重要な問題になると警鐘を鳴らした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年1月5日