スペインのバルセロナ大学は昨年6月26日、次の情報を発表した。同校が率いる研究チームは、18年1月から19年2月の廃水サンプルの分析を行った。その結果、19年3月12日に採取された廃水サンプルが、新型コロナウイルスのPCR検査で陽性反応を示した。ただしウイルスの数は非常に少なかった。これは新型コロナウイルスが当時、すでにバルセロナに存在していた可能性を意味する。この時期は世界で初の感染者が報告された時期よりもかなり前だ。
スペインの他に、ブラジルとイタリアの研究者も現地で最初の感染者が発表された時期よりも前の廃水サンプルから、新型コロナウイルスが存在していた痕跡を発見した。
ブラジルのサンタカタリーナ連邦大学は昨年7月2日、次の研究報告を発表した。同校が率いる研究チームは、州庁所在地のフロリアノーポリスで19年11月27日に採取された廃水サンプルから、新型コロナウイルスの遺伝物質を検出した。これはアメリカ大陸で初の感染者が報告された時期より約2カ月前で、ブラジルで初の感染者が報告された時期より約3カ月前だ。
イタリア高等保健研究所は昨年6月18日、新型コロナウイルスが19年12月にイタリア北部で発生していた可能性があるとの情報を発表した。情報によると、同研究所は水質衛生観測などの部門の専門家と、19年10月から20年2月にかけて採取された40都市の廃水サンプルを分析した。その結果、19年12月18日に採取されたミラノとトリノの廃水から、新型コロナウイルスの遺伝物質が検出された。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年1月13日