「積極的に高齢化に対応」はすでに国家戦略に格上げされている。今年の政府活動報告は「多層的な社会保障体制の健全化」を掲げ、かつ初めて「第3の柱となる養老保険の規範的な発展」を掲げた。
高齢化は現在、受け入れざるを得ない現実になっている。国家発展改革委員会の最新の表現によると、第14次五カ年計画期間(2021−15年)に中国は「中度高齢化」段階に入る見通しだ。
国家統計局のデータによると、この30年間で中国の高齢者の扶養比率は17.8%に上がっている。これは100人の生産年齢人口で約17.8人の高齢者を養うことを意味し、また約6人の生産年齢人口で1人の高齢者を養うことを意味する。
高齢化は世界で不可逆的な流れになっている。国連は高齢化関連の報告書の中で、「高齢化は人類史上生じたことのない現象だ。未だ発展段階にある国における急速な高齢化が、アジア太平洋地域の今後50年間の人口変化の最も重要な特徴となる。各国政府はより大きな圧力を迎える」と指摘した。
若者の介護の圧力を和らげるため、政府は第13次五カ年計画期間(2016−20年)に多くのコミュニティによるデイケアセンターの建設を支援した。当時はすべてのコミュニティに1軒建設する計画だった。
全人代代表、湖南大学教授の張琳氏はリサーチを行った。張氏によると、デイケアセンターは在宅介護を支える機能を持つ。中央財政は5年内に50億元を拠出し、全国の在宅・コミュニティ介護サービス改革試行活動の展開を支持し、203地区が試行対象となった。