ネパールで最近、新型コロナウイルスの感染が急速に拡大し、新規感染者数と死者数が急増している。ネパール保健・人口省が6日発表したデータによると、ネパールの同日の感染者数は8970人で、累計36万8580人にのぼった。死者は54人増の3529人。
ネパールの人口が約3000万人であることを考えると、これは懸念すべき感染状況だ。ネパール保健・人口省の報道官は6日、新華社の取材に対して「対応に追われ、苦しんでいる」と述べた。
チョモランマ南斜面のベースキャンプの状況は?
登山家、ガイド、政府当局者など約2000人が現在、ベースキャンプに集まっている。今年第1陣となるチョモランマ登山家が9日、登頂を目指しベースキャンプを出発した。
一部メディアは最近、ネパール国内に位置するチョモランマ南斜面のベースキャンプで、多くの登山家が新型コロナウイルスの感染が確認されていると報じた。ネパール観光庁長官は新華社からの電話取材に対して、「私はベースキャンプに数日滞在しているが、この数日で新型コロナウイルスの症状が出たとの報告はない。ベースキャンプのすべてが正常だ」と述べた。
ネパール観光庁の当局者も「一部の登山家に呼吸困難と肺炎が生じ、航空機でカトマンズに搬送されたという情報を得ている。新型コロナウイルスの感染が確認されたかについては、正式な通知を受けていない」と表明した。
ネパール・ヒマラヤ救援協会の複数の関係者は、ベースキャンプで十数人の感染が確認されたという情報については「確認が取れない」と述べた。標高の高い地域では多くの登山家に肺炎や呼吸器関連の高山病が生じ、新型コロナウイルスの症状に似ているが、ベースキャンプには検査の条件が整っていないため確認できないという。
カトマンズで登山家向けに医療サービスを提供するCIWEC病院のビジネス発展部門の責任者は、「数人の外国人登山家が2週間前、職員によってベースキャンプから病院に送られた。その後、新型コロナウイルスの感染が確認されたが、現在はすでに退院している」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年5月8日