先ごろ発表された第7回国勢調査のデータによると、男性は女性より3490万人多いことが分かった。性別比で男性が多いのは長年の傾向だが、改善されてきている。その理由として、15の大都市の統計で同様の傾向--性別比で女性が多くなっている--が期せずして生じていることがある。15の大都市は、北京・上海・広州・深圳というお馴染みの4都市や、成都、南京、杭州などを含む。
この現状は決して奇妙なことではない。作家の王安憶はかつて「男と女、女と都市」という文章の中で、「人間が造った自然である都市は、女性にとって農村より暮らしやすい。都市において女性は、農業社会の制約から解き放たれ、女性的な巧みさと知恵を存分に発揮できるからだ」と述べる。
この一文は、都市で女性が増加した現象の一因を語っている。大都市でのサービス業の発達と繁栄は、女性の就業機会を増やした。たとえば販売業務や教育産業などは大量の女性を必要とする。これらの仕事は女性の持つ親しみ深さや実行力、コミュ力の高さなどと相性が良い。ある研究によると、男子学生が多かった理工系でも、女子生徒のほうがポテンシャルは高いという。
結婚や家庭づくりの観点でいえば、多くの男性は一定の年齢を過ぎると、家を買うため、または家庭づくりのために大都市を離れて中小都市に移る。生活コストを下げられるからだ。一方、女性はこの面でのプレッシャーは比較的少ない。それも大都市に女性が増える理由だ。