「奪われた幼年期と修復すべき未来、新型コロナのパンデミックにより激化する武力衝突における子供の脆弱性」と呼ばれる報告書は、昨年の世界21カ国・地域の武力衝突の状況の統計を取った。うちソマリア、コンゴ民主共和国、アフガニスタン、シリアの問題が最も深刻だった。
昨年は、世界各地の戦争と衝突による子供の死傷者と障害者が8422人にのぼった。8521人の子供が兵士にされ、戦場に立った。3202人が拉致された。1268人が強姦などの性暴力を受け、うち約98%が女性だった。学校や病院への襲撃事件は856件。一部の統計によると、武装組織などの衝突側による人道支援妨害は4156件にのぼった。前年と比べると侵害事件が約1500件増えた。拉致事件は90%増、強姦やその他の性暴力は70%増。
報告書によると、すべての侵害事件のうち約64%が非国家行為体によるものだった。国家行為体(一部の国際的な部隊を含む)によるものは20%。その他の責任者は不明で、一部は交戦、もしくは爆弾や地雷などによるもの。
国連事務総長特別代表(子どもと武力紛争担当)のバージニア・ガンバ氏は、「国際社会は衝突における子供を守るため十分な資源を確保しなければならない。我々は子供に暴力と虐待のない幼年期を与えるべきだ」と強調した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年6月22日