デルタ株が発生、中国にもたらす試練とは?

デルタ株が発生、中国にもたらす試練とは?。

タグ:デルタ株 

発信時間:2021-06-22 14:21:34 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 当初インドで発見された新型コロナウイルスの変異株「デルタ株」が広州市で現地感染者を出した後、このほど深セン市と東莞市でも現地感染者を出した。

 

  複数の専門家は、デルタ株は感染力が高く、潜伏期間が短く、ウイルス量が多く、症状が急激に変化するといった特徴があり、感染対策に試練をもたらすと見ている。

 

 ・感染力が高い。中国疾病予防管理センターの馮子健研究員は、「広州市の今回の感染者の状況を見ると、デルタ株は感染力が大幅に強化されている。また潜伏期、もしくは継代の期間が短く、わずか10日で5、6世代に継代する。ウイルスの感染ペースが上がっている。感染者の検体のPCR検査結果によると、ウイルス量が大幅に増えている」と述べた。

 

 馮氏は「既存の研究データによると、この変異株は感染力が比較的高い。世界保健機関(WHO)が現在確定している『要注意』の変異株のうち感染力が最も高く、従来よりも感染力が倍になっている。英国で見つかった変異株の感染力を40%超上回っている」と述べた。

 

 ・ウイルス量が多い。国務院共同感染対策メカニズム総合チーム広東作業チーム医療緊急治療チーム専門家、中山大学附属第一病院救命医療科主任の管向東氏は、「今回の広州の感染者は、発症後に重症化・重篤化する割合が上がっており、しかも早く重症化・重篤化している。患者のCt値が非常に低いが、この値が低いほど体内のウイルス量が多く、陰性になるためかかる時間が長くなる」と述べた。

 

 ・免疫逃避の可能性があるが、既存のワクチンは依然として有効。馮氏は「国際的な研究によると、この変異株には一定の免疫逃避が存在する可能性がある。しかし既存の複数のワクチンはこの変異株に対して依然として高い免疫効果を持つ」と述べた。

 

 馮氏はまた、「今回の広東省の感染状況を見ると、感染者の中にはワクチン未接種の人がおり、重症化もしくは重篤化する割合が接種済みの人を大幅に上回っている。これは接種により変異株への免疫力がつくことを意味する」と述べた。

 

 12日にネット上で公開された「中国疾病予防管理センター週報(英語版)」のある論文は、ワクチン接種のデルタ株感染への影響を分析した。論文によると、四川省から入境・帰国した後にデルタ株の感染が確認された3人のうち、ワクチン接種済みは2人、未接種は1人だった。研究によると、前者は後者よりも感染確認から抗体陽性になる時間が短く、Ct値が高く、入院期間が短いという特徴があった。

 

 馮氏は「現在の優先事項は、ワクチン以外の公衆衛生干渉措置を含む、各種感染対策の強化と徹底だ。同時にワクチン接種を急ぎ、総合的な措置を講じて広東省の感染拡大を防ぎ止める」と述べた。


  「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年6月22日

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