北京冬季五輪組織委員会が先ほど開いた会見で、北京冬季五輪組織委員会新聞宣伝部の趙衛東部長は、人工造雪は地域の水使用安全と生態環境に影響を及ぼさないと述べた。
北京冬季五輪の雪上競技は主に、北京市延慶区と張家口市崇礼区の山間部で行われる。この2つの地域は独特な気候条件を備えており、自然の降雪が多い。
趙氏は、「世界的な雪上競技の開催状況を見ると、競技用の雪質を保証するため、国際的な重要イベントのほとんどが人工造雪を採用している。人工造雪は地域の水使用安全と生態環境に影響を及ぼすことはない」
北京市水務局のデータによると、冬季五輪の開催期間中に必要な水の量は延慶区の現在の水使用量の1.6%、延慶区現地の水資源量の4%を占める。競技後に必要な水の量は延慶区の現在の水使用量の2.3%、現地の水資源量の6%を占める。趙氏は、「そのため延慶競技エリアに水資源不足の問題はない。冬季五輪の競技中と競技後の水使用量が延慶区の水使用安全に影響を及ぼすことはない」と説明した。
さらに、競技中に張家口競技エリアで必要にいなる水の量は崇礼区の水使用量の9.8%、崇礼区の水資源量の2.8%を占める。趙氏は、「これらのデータから、張家口の住民の生活用水が造雪の影響を受けないことが明らかだ。張家口市は雲州ダムの水資源調節プロジェクトを実施済みだ。同プロジェクトは完成後、崇礼区にすでに累計で521万6000立方メートルの水を供給しており、崇礼区の地下水採取量を効果的に減らし、その水位の低下を防いでいる」と述べた。
他にも、各競技エリアは給水安全保障、汚水処理、節水などの措置の策定により、競技エリアの水資源・水環境収容力を高めている。例えば、スキー場は貯水されている自然の降水や表面流出などを人工造雪の水源として優先的に採用。人工造雪システムは先進的な高効率節水人工造雪設備とスマート化造雪システムを導入し、外界の環境動態に基づき最良の造雪効率を維持し、水を節約する。気象などの状況のリアルタイムモニタリングを通じ、最も適した条件下でスノーメーカーを使い、造雪による水資源の浪費を防ぐ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年11月30日