欧州環境機関(EEA)は14日のプレスリリースで、世界的な温暖化、熱波、洪水、干ばつなどの異常気象の多発が、欧州の夏の「ニューノーマル」になる可能性があるとした。EEAは、異常気象と災害による命と財産の損失を予防する措置を講じるよう呼びかけた。
プレスリリースは、「熱波は欧州にとって最も致命的な異常気象になっている。2022年の夏に欧州が経験した致命的な熱波は今後より頻繁に、より強くなり、より長期化する。さらに南欧では毎夏、人々の健康を脅かす熱波が60日超にのぼる可能性がある」とした。
プレスリリースさらに、豪雨による洪水が欧州北西部及び中欧でより頻繁かつ深刻になるとした。EEAの最新データによると、1980−2021年にかけて洪水が欧州にもたらした損失は2580億ユーロ弱で、損失の年間増加率が2%を超えている。弱者と重要インフラが大きなリスクに直面している。
またEEAは、欧州はより頻繁でより深刻な干ばつに備えるべきと警告した。データによると、欧州の過半数の地域が2018年より、冬と夏の深刻な干ばつの影響を受けている。長期気候モデルの予測によると、南欧と中欧はより気温が高く乾燥し、農業に深刻な影響が及ぶ見通しだ。EEAは欧州の山火事の増加にも懸念を示した。欧州では1980年以降に山火事により712人が死亡している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年6月15日