「明城壁が曲がりくねりながら蒼茫たる荒野の奥まで延びる」ヴェネツィアから出発したイタリア人のアルベルト・フィオリンさんは嘉峪関長城を訪れた。彼は当日の日記に、「スリリングな一瞥」と記した。
今年は世界的に有名なイタリアの探検家、マルコ・ポーロ没後700周年だ。ヴェネツィア出身のフィオリンさんとディーノ・ファッキネッティさんは4月25日、自転車の旅を始めた。
水の都・ヴェネツィアは当時「寒の戻り」を迎えていた。彼らはユーラシア大陸を自転車で横断し、ソフィア、イスタンブール、サマルカンド、アルマトイ、中国の新疆を経由した。彼らは8月1日の真夏、北京を訪れた。
フィオリンさんとファッキネッティさんの赤いTシャツにはイタリア語で「Marco Polo a Pedali」(自転車に乗るマルコ・ポーロ)と書かれている。「私たちはマルコ・ポーロの道をたどり、この偉大なるヴェネツィアの旅行者に敬意を表しようとした」
2人は新疆から北京に移動する際に、砂漠とオアシスを渡り、高層ビル群を目にした。ファッキネッティさんはこの遥か遠くの国を初めて訪れた。「自転車で移動しながら、中国人が大らかで友好的で親切であることに気づいた」
フィオリンさんが初めて中国を訪れたのは1987年で、37年後の「中国の大きな変化に非常に驚かされた」という。
「どこも電気自動車、路線バス、電動自転車、三輪車、マイカーばかりで、欧州でこのような光景を目にしたことがない」フィオリンさんは、移動中の新鮮な体験を数え上げた。道は広々として綺麗で、公園などの公共施設がよく手入れされ、人々の環境保護意識が高まった。フィオリンさんはSNSで旅行日記を更新し続け、中国の風土人情に関する描写で多くのネットユーザーから注目された。
フィオリンさんは、「実際に訪れるまで、中国のことをまったく想像できなかった。自転車で世界を観察し、文字で観察したものを記録することで、私はマルコ・ポーロのような各文化間の使者になりたい」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年8月3日