政府の政策と民間企業のイノベーションが結びつき、中国の空はすぐにでも経済及び文化活動の繁華街になるかもしれない。低空観光とはパラグライダーや「空飛ぶタクシー」による観光など、高度1000メートル以下の空域内での活動を指す。
電動垂直離着陸機(eVTOL)事業を展開する中国テック企業・億航智能と、浙江祥源文旅公司がこのほど新たに交わした契約は、この理念を顕著にした。後者は中国で、湖南張家界の百竜天梯と黄竜洞、四川雅安の碧峰峡、広東の丹霞山などの40以上の文化観光プログラムを取り扱う。eVTOLをこれらの目的地に導入することで、スマートな低空観光モデルを創出できる。
中国ECプラットフォームの美団は今年、八達嶺長城エリアで北京初のドローン配送サービスを打ち出した。観光客は食品や薬品の小包を受け取れる。観光客はQRコードをスキャンし注文をタップするだけで、最短5分内にドローンから荷物を受け取れる。これらのすべてのサービスにかかるのは配送料の4元のみだ。
中国国務院が2014年に「低空飛行観光」の模索を奨励すると、同業界が力強く発展した。今年の中頃までに、中国の29省・自治区・直轄市が低空経済をその発展計画に収めた。これには空域管理簡略化やインフラ拡大の措置が含まれ、民間企業のイノベーションに沃土を提供した。
より広いレベルで見ると、24年の政府活動報告は低空経済などの新興産業の育成を強調した。低空経済の規模は26年に1兆元を突破する見込みだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年11月19日