心理側面は「身心の和」を体現しており、心理的健康状態と社会的支援体制が生命に及ぼす影響を反映している。指標には、自傷行為の介入、自殺防止、精神疾患の予防および幸福感が含まれる。2025年、心理側面の指標は引き続き低下し、平均スコアは10.44点となった。2024年および2023年の平均スコアはそれぞれ10.61点、11.20点である。

心理側面のランキングでは、第1位は中国(16.41点)、第2位はオーストラリア(16.35点)、第3位はカナダ(16.04点)、第4位はシンガポール(15.18点)、第5位はメキシコ(15.16点)、第6位はニュージーランド(14.77点)、第7位はアメリカ(14.73点)、第8位は韓国(14.39点)、第9位はコスタリカ(14.05点)、第10位はチリ(13.34点)である。上位10か国のうち、アジアが3か国、オセアニアが2か国、アメリカ大陸が5か国を占めている。下位10か国のうち、太平洋島嶼国が9か国を占めている。日本は2024年の第23位(11.64点)から2025年には第11位(13.26点)へと大幅に上昇した。主な要因は、幸福感の指標スコアが6.16点から7.87点へと大きく向上したことである。ロシアも2024年の第21位(11.78点)から2025年の第12位(13.10点)へと順位を上げた。こちらも幸福感の指標スコアが4.93点から6.36点へと改善したことが背景にある。心理側面は、2024年と比較して多くの国でスコアが低下しており、環太平洋地域全体が共通の課題に直面していることを反映している可能性がある。一方で、日本やロシアのようにスコアおよび順位を向上させた国もあり、これらの国では関連分野における積極的な取り組みと成果が示された。

