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ホームページ    第4章 外交と国防
中国は05年に初めて、調和の取れた世界を構築するという理念を打ち出した。中国は平等互恵を基礎に、アフリカとの経済貿易関係を積極的に発展させており、自国の発展モデルを他国に押しつけることはない。「外交が経済を促す」と「人民のための外交」、という考え方がすでに中国の「新しい外交」の象徴となっている。効果的な措置を講じることで、海外にいる中国公民の安全を保護している。また、外交公文書の大半を段階的に公開している。国防の近代化にも力を入れており、宇宙空間実験を行い、関連する国際協定に基づいて少量の武器を輸出しているほか、他国と合同軍事演習を実施しているが、これが他国への軍事的脅威となることはない。
4-1 問 胡錦濤国家主席は05年、国連総会で初めて調和の取れた世界の構築という理念を提起した。調和の取れた世界とは、中国の外交にとって何を意味しているのか。調和の取れた世界の構築のために、中国はどんな努力を払っていくのか。
答 胡錦濤国家主席が調和の取れた世界を構築するという理念を打ち出して以降、この主張はますます世界各国から高く評価され、また関心が集まっている。調和の取れた中国から調和の取れた地域、そして調和の取れた世界に至るまで、中国は世界に向けて1つの古い文明国が選択した平和的な発展の道を示してきた···
4-2 問 ひところ、西側諸国の多くの研究機関やメディアは「中国はアフリカで絶えず政治、外交的影響力を拡大している。アフリカ諸国と関係を発展させる目的は、石油資源のためで、新たな植民地主義を行っている」と見ていた。こうした発言をどう見ているか。国家関係の発展は、アフリカにとってどんなメリットがあるのか。
答 「新植民地主義」というレッテルを中国の頭上に貼ることは絶対にできない。新旧の植民地主義を問わず、最も核心となるのは、植民地の経済動脈を独占し、政治資源を掌握することにあるからだ。中国が過去50年余りの間、アフリカ諸国で行ってきたのは、いかなる政治的条件も付けない援助だ。なかでも、タンザン(タンザニア・ザンビア)鉄道を含む多くの支援プロジェクトは、中国とアフリカ諸国との友情のシンボルともなっている···
4-3 問 中国は平和的な発展の道を歩むことを堅持しており、同時に、その発展モデルは多くの発展途上国にとって極めて大きな魅力的だ、と言う人もいる。こうした評価をどう見るか。自国の発展モデルを対外輸出するつもりはあるのか。
答 国際社会に、いわゆる「経済脅威論」や「軍事脅威論」のほかに、現在、「モデル脅威論」が出てきたことに、われわれも注視している。1978年から改革・開放を実施してきた過程で、すでに自国の国情に合った発展モデルを見出した。とくに30年の発展を経て、国内総生産(GDP)は1978年の2165億ドルから06年には2兆6269億ドル(1ドルは7.97元で換算)まで増加し、貿易総額は206億ドルから1兆7607億ドルに増えた。農村の貧困人口は2億5000万人から2150万人まで減少し、人びとの生活は総じてややゆとりのある水準に達した···
4-4 問 メディアは「経済で外交を促進する、外交で経済を促進する」のが、中国の「新たな外交」のシンボルとなっている、と報じている。外交と経済の良性の相互連動については、どのように考えているのか。この目標を達成するために、どんな努力をしていくのか。
答 現在の世界で際立った特徴の1つは、国際政治の経済化、国際経済の政治化であり、経済外交はこうした特徴を正しく把握したものだ。そのため、国内の経済社会の発展という大局に立って、外交と経済の良性の相互連動を実現することが、中国外交の新たな構想となっている···
4-5 問 現在、外交公文書の公開を段階的に進めているというが、これまでにどれほどの公文書が公開されたのか。内容は主にどんなものか。公開されていない公文書もあるが、公開しない理由は何か。外国人も閲覧できるのか。
答 外交公文書の公開作業はならうべき経験がないため、公開する場合はかなり慎重に行っている。外交部が1999年に鑑定開発処を設置してから、第1期の公開作業は5年に及び、04年1月16日に、1949~1955年の公文書が初めて公開された。第2期は06年5月10日で、1956~1960年の公文書が一般公開された。今回は2万5651件、5万9345頁にのぼる。内容は指通達や報告、談話、公電、覚書などで、1950年代中・後期の、2国間、多国間外交の分野での原則的立場、対外交流、往来の状況に関するものだ···
4-6 問 現在、中国公民が国外で拉致されたり、銃撃を受けたりする事件が頻繁に発生している。その原因は何か。中国公民の安全の保護のために、政府はどんな領事保護措置を取っているのか。
答 ここ数年、確かに海外で中国公民の身の安全に関わる事件がしばしば起きている。しかし、その他の国と比べると、中国人が直面する安全リスクは相対的にはかなり低いと言える。数字から見て、05年の領事保護事件は約2万9000余件で、06年には3万件を超えた。数字の面ではやや増加しているが、重大な際立った死傷事件は起きていない···
4-7 問 中国は近年、絶えず「空軍の力を増強し、軍艦や潜水艇を購入するなど、軍事力を急速に増強しており、じきに地域の軍事強国となり、一部の国にとって脅威となる可能性がある」とする報告がある。この報告をどう見るか。国防の近代化に力を入れる目的は何か。他国にとって軍事的脅威となるのか。
答 この報告は、1つの主権国の正常な国防建設を勝手に評論、非難しており、まったく道理にかなっていない。近年、中国は経済力の増強を前提に、先進的な軍用機、軍艦を選択的に少数導入しながら、新型武器・装備の自主開発、刷新、製造にも力を入れている。なかでも殲-10戦闘機を含む一部の武器・装備の研究開発は大きく飛躍した。しかし、個別の武器がグレードアップされたからといって、それが武器システムや作戦能力全体の向上を示しているとは言えない。とくに、情報化の下で作戦能力が大幅に向上したことを示すものではない。西側諸国の多くの軍事専門家は、中国軍の武器・装備は総じて、米国や西側先進国より少なくとも20年は遅れていることを認めている···
4-8 問 中国は07年1月に衛星の破壊実験を行った。これは宇宙空間の武装化、軍拡への参与を意味するものなのか。この問題に対して、中国はどんな姿勢を持っているのか。
答 そうだ、07年1月に宇宙空間での実験を行った。しかし、この実験はいかなる国に対してのものでもなく、いかなる国にとっても脅威とはなっておらず、国際条約にも違反していない···
4-9 問 06年6月、国際人権組織アムネスティ・インターナショナルは、中国の武器輸出問題に関し、紛争地域に輸出し、これらの地域情勢の緊張を助長している、と非難する報告書を発表した。事実はどうなのか。武器輸出に当たっては通常、どんな原則に従っているのか。
答 国際人権組織は、中国が紛争のある国に武器を輸出していると攻撃しているが、それはでっち上げであり、無責任でもある。通常の軍事関連の貿易に関しては、多くの国と正常な協力をしており、このような協力関係は中国の軍事貿易政策や法規、担うべき国際的義務に沿ったものだ。また、関連する国際協定を順守しており、限定された武器輸出については厳格な管理を行っている。地域の平和を脅かすことはなく、人道主義に災いをもたらすこともなく、合法的でかつ合理的であり、非難の余地はない···
4-10 問 近年、中国はこれまでの姿勢を変えて、他国と頻繁に合同軍事演習を行っている。演習はテロなど非伝統的な安全の分野に限られているが、こうしたのは、どんな考えに基づいてのことか。
答 中国の軍隊が歴史上、初めて外国と合同軍事演習を行った国は、02年10月のキルギスタンだった。これは偶然かも知れないが、両国の国防当局にテロに反対する必要性があったからだろう、双方の軍隊の指導者はさらなる交流について話し合った際、非伝統的な安全の分野でも反テロに向けた軍事演習を行うことができるのではないか、と提起した。こうした考えが提起されると、双方は積極的な姿勢を示し、そこで初めて合同軍事演習が行われた。演習は非常にスムーズに進んだ···
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