トチャ(土家)族の大学生・譚之平さん(25歳)は家庭の事情により、世間一般の同世代の女の子よりも遥かに苦労をしてきている。中学校卒業時に母親の死に遭い、家業である農業を手伝うために、進学をあきらめざるを得なかった。出稼ぎ労働者としてスタートした彼女は、小さな店の経営者となり、重病の義母と父親の世話をしながら、復学を果たした苦学生だ。湖北職業技術学院に在籍する、この「80後(1980年代生まれ)」の女子大学生は、こんな人生の苦難を経ても、いたって楽観でさばさばしている。家族に対する感謝と思いやりの気持ちを忘れず、また苦労してきた自分の経験から、他人への奉仕心にあふれている。彼女の主導のもと、湖北職業技術学院福祉活動協会に入会している学生約5千人は、福祉施設などの高齢者および病人に対するボランティアを行っている。中国青年報が伝えた。
譚さんは16歳のとき、重点高校の入学通知書を受け取るも、涙を飲んで諦め、山奥で農業従事者となった。19歳のとき、出稼ぎ労働者として勤勉に働いた後、武漢で小さなスーパーマーケットを開く経営者となった。そして、22歳のとき、大学進学という彼女の夢を、再び追いかけることになった。
同じ「80後」の同級生は、「彼女の苦難に満ちた人生はまるで一つの大学のようだ」と称している。
湖北職業技術学院2年生になる譚之平さん。今年の8月、彼女は、教育部から「全国・向上心旺盛な優秀大学生」の称号を授与された。
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