復旦大学ではこのほど、学生の性格心理テスト結果を宿舎の部屋割りの参考として初めて取り入れた。2007年度入学の学生に、部屋割りに関する評価調査を行ったところ、新鮮で、受け入れられたと答える学生もいれば、このような人工的に作られた「恵まれた環境」が学生の今後の発展に影響するのではないかと疑問を持つ人もいた。ウェブサイト「浙江在線(オンライン)」が伝えた。
人の性格、個性、気質の形成・発展は、複雑で、絶えず変化し続けるものだ。両親の遺伝による要素以外にも、成長、学習、仕事環境など、後天的要素の影響を主に受ける。性格は多面的なもので、自分の性格がどのようなものかは、自分でもはっきり理解できるとは限らない。1回の心理テストで人の性格を正確に定義づけるのは難しいだろう。
性格ごとに宿舎を分けることは、表面的に見れば教育の革新であり、学生のためになるように見えるが、学校側がどれだけ聞こえのよい理由を並べようが、実際には無責任で怠惰な行為でしかない。先入観にとらわれたやり方で、人工的に学生に「性格のレッテル」を押し付け、既成の枠に当てはめ、個性の発展を押さえつけるやりかただ。価値観念の多元化した今日、学校は学生本位の理念を確立し、全ての学生の個性の発展を尊重し、学生たちが集団の楽しさ・暖かさを感じられるようにするべきであり、いわゆる「管理の便利さ」のために、ランダムな部屋割りをやめるべきではない。
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