衛生部は25日、浙江省と上海市でそれぞれ一人ずつ新型インフルエンザの感染が確認されたと報告した。これで中国大陸部の感染者は11人になった。
北京市疾病抑制部門の専門家によると、新型インフルエンザは現在も各国でまん延している。国際都市の北京には毎日感染国から数多くの旅客やビジネスマンらが入国するため、海外からの感染例の増加は避けられない。統計によると、今月25日までに45カ国・地域で確認された新型インフルエンザの擬似例または感染者のうち、海外駐在員、対外建設労働者、海外支援人員など海外で働く人が計28万3415人にのぼっている。
インフルエンザが大流行すれば、ウイルスによる感染拡大を徹底的に防ぐのは不可能となる。国家インフルエンザセンター主任で中国疾病予防抑制センターの舒躍竜副所長によると、海外からの感染例から国内感染までの時間が長ければ長いほど、医療資源の準備を十分に整えることができる。ウイルスに対する認識も全面的になり、ワクチン開発の時間も稼げ、インフルエンザによる影響もより抑えることができる。国内感染のないうちに、入国の検疫を強化し、ウイルス拡大を遅らせる必要がある。状況の変化に伴い、監視システムの重点もそれ相応に調整していく必要がある。
中国疾病予防抑制センターの楊維中副主任によると、中国本土で感染例が出れば、人から人への感染に広がるのは時間の問題だ。予防対策により力を入れ、感染拡大・まん延の速度を緩める必要がある。
「人民網日本語版」2009年5月26日 |