原子力工業の発展の要請に対応し、原子力事故を想定した緊急策などの有効性を確かめるためと、救援チームの緊急対応能力を維持・向上するための訓練として、10日、中国で初となる原子力防災訓練(代号「神盾-2009」)が行われた。今回の訓練は国と省、それに原子力施設を運営する機関が連携するとともに、軍隊と地方政府が協力して実施する国家レベルの連合訓練で、国家原子力緊急協力委員会のメンバーや専門家諮問グループ、軍隊、江蘇省原子力緊急組織、田湾原子力発電所および一般市民ら計2000人余りが実践訓練に参加した。工業情報化部部長で国家原子力緊急協調委員会主任の李毅中氏が訓練の指揮を執り、同部副部長で国防科学工業局局長と国家原子エネルギー機構主任を兼任する陳求発氏と、江蘇省副省長で省原子力緊急協力委員会主任の史和平氏がそれを補佐した。工業情報化部のホームページで伝えられた。
シミュレーション訓練の事故想定は、田湾原子力発電所の2号ユニットの主管道で漏えいが発生し、最終的に主管道に大きな穴が開く事故を引起し、セキュリティシステムが失効して放射性物質が外部に漏れ出し、原子力発電所の周辺住民と環境に大きな影響を与えるという設定。事故発生後、原子力緊急対応チームは緊急策に基づいて事故への緊急対応と救援活動を素早く展開した。
「人民網日本語版」2009年11月11日 |