中国科学技術協会が主催した「科学とメディアの対話---新型インフルエンザ予防に関して」の席上、中国疾病抑制センター疾病抑制・応急処理弁公室の余宏傑・副主任は、新型インフルエンザウイルスは今後も消えることはないが、人々の免疫力の向上に伴い、季節性インフルエンザに転化するとの予測を示した。さらに同副主任は、今のところ新型インフルエンザウイルスに変異は発生していないと述べた。「北京日報」が伝えた。
新型インフルエンザウイルスは今年4月末に確認されて以来、その抗原性および遺伝子特性には変化は発生していない。すなわち、一度新型インフルエンザに感染すれば、同ウイルスに対して特異性免疫抗体が生まれるため、理論上は再び新型インフルエンザに感染することはない。しかしながら、余副主任はインフルエンザウイルスの大きな特徴は抗原性異変であり、季節性インフルエンザは毎年抗原が変異していることが、季節性インフルエンザワクチンの接種が毎年必要になる主な理由だと強調した。「新型インフルエンザについては、今後の流行過程において、ウイルスがどのように変異するかが我々の観測の重点となる」。
国民の中に既に一定の比率の新型インフルエンザ感染者がいることに加え、新型インフルエンザワクチン接種後に免疫バリアが形成されるため、ウイルスの変異を阻むことになる。同副主任は、今後長い時間を経て、新型インフルエンザは季節性インフルエンザに転化する可能性があると語っている。
「人民網日本語版」2009年11月11日 |