中国では、11月11日は「独身の日」と呼ばれている。この日、若者たちは独身者同士で集まり、パーティーやイベントを行うなどし、楽しいひと時を過ごす。それは単に楽しむためだけではなく、この機会を利用して、理想の恋人を見つけ、独身に別れを告げるということもある。
「独身の日」の由来は「1」が4つ並んでいることにある。1999年に大学生の間で始められ、その後、インターネットなどにより、急速に広まってきた。
今年も、この日を迎えるにあたり、商業界はさまざまな工夫を凝らしている。有名なインターネット・ポータルサイトは目を引く場所に「独身にさようなら」という広告を出して、参加を募っている。各地では商戦も始まり、独身者向けのイベントを打ち出している。北京では、「縁と恋」をテーマとする「ラブスーパー」というスーパーがオープンし、個人情報や写真を商品棚に貼り付けることができるようになっている。独身者であれば、誰でも無料で入店することができ、"買い物"をしながら恋人探しができる。杭州では、レストラン、カラオケ、バーなどは「独身者のパーティー」を打ち出している。カラオケボックスにはすでに予約が殺到し、満員になっているということである。そして、各地の結婚相談所も「スピードお見合い」キャンペーンを打ち出している。
ここ数年、中国の大都市では結婚適齢の未婚者の数が年々増えている。統計によると、北京だけで50万人を上回っている。その原因としては、仕事が忙しすぎることや恋愛対象に対する要求が高すぎるなどがあるということである。
「中国国際放送局 日本語部」より2009年11月11日 |