過去1週間にわたり、広州では暴雨が頻発し市民を悩ませ、水浸しとなった同市はネットユーザーから「中国のベニス」と呼ばれるまでになった。1週間に3度の暴雨は過去100年の記録を更新、広州にはようやく晴れ間が戻りつつある。
広東だけではない。今月5日以降、度重なる暴雨が中国南部を襲い、各地で洪水が相次いでいる。12日からは、湖南、広西、江西、広東などの各省・自治区が今月に入り3度目の暴雨に見舞われ、一部都市では深刻な冠水に見舞われた。
連続する稀に見る暴雨により、中心部が「脆弱化」した都市も少なくない。現在急速な都市化が加速している中国にとって、「コンクリート化」の過度な追求、地上が重く地下が軽い、計画を軽視した度重なる建設ラッシュなどが、無視できない問題として露呈した。
専門家によると、冠水を引き起こした原因は無論都市が脆弱になりすぎていることにある。極端な天候の結果、現状の排水インフラはこの異常気象に追いついていない。中国科学院都市環境研究所の崔勝輝・副研究員は、ここ数年来各地で「地上が重く地下が軽い、計画を軽視した度重なる建設ラッシュ」などの問題が出現していることについて、外見は美しい現代的高層ビルであっても、その1棟1棟の地下排水系統はなおざりで、極端な天候の場合、往々にして「痛い目」に遭うと述べている。
著名な気象専門家の李小泉氏は、都市の発展が地上の「コンクリート化」、「硬質化」をもたらし、一方で給排水の「目詰まり」が発生していると指摘する。都市の排水系統は大規模な負荷に耐えきれず、まさしくパンク状態だ。
「人民網日本語版」2010年5月17日