毛沢東像の「偽造」問題に頭を悩ませていた湖南省は21日、省内の毛沢東像製造・販売市場の規範化を目的とした「毛沢東記念像工芸品」地方規格を発表した。毛沢東像の地方規格は国内初。
省質量技術監督局の江涛シニアエンジニアは、「毛沢東像に関するクレーム、特に品質に関する苦情が年々増えていることが、今回の地方規格編さんの背景となった」と説明する。
同規格では、像の姿、外観、材質、厚さ、固さ、摩耗性・耐久性など各性能面での具体的規定が設けられた。これにより、「実物とは程遠い」「全体のバランスが悪い」「素材が劣悪」など、クレームの主要因となっている諸問題が解決される見通し。
毛沢東の故郷・湖南省韶山市を訪れる国内外観光客は、年間数万人にのぼる。市観光局の統計データによると、市内で2009年に販売された土産品の売上は1億2400万元、このうち毛沢東像が70%を占めた。
新中国の創建者・毛沢東の像は昔から人気が高い。毛沢東への個人崇拝思想が高まった文革期には、毛沢東像は大量に製造され、その種類は数えきれない位に増えた。
「文革」後、毛沢東は「神壇」を一段ずつ降りはじめた。しかし、生誕100年記念行事が盛大に行われた1993年以降、韶山観光市場では、毛沢東像ブームが再来した。
毛沢東遺物館の夏佑新館長は「全国各地で製造された各種毛沢東像の中でも、1949年に天安門城楼で開かれた建国大典の毛沢東像と、建国宣言後上着姿で手を振る毛沢東像の人気が飛びぬけて高い」と語った。
「人民網日本語版」2010年6月22日