「80後」(80年代生まれの人を指す)が結婚の適齢期や出産適齢期を迎え、その両親も老年期へと入っている。そのため、若い夫婦にとってどうやって4人の老人の面倒を見るのかが現実的な問題になりつつある。
このほど、中国青年報社会調査センターは1612人(そのうち、一人っ子政策の対象者は40.1%)を対象にアンケート調査を行ったが、それによると、58.3%が自分の両親を同じ住宅団地、あるいはその近くに住まわせている。43.5%の人が両親と同居している。24.8%の人が外地に暮らしている両親の家を定期的に訪れている。このほか、7%の人がお手伝いや住宅団地の生活指導員に頼り、6.9%の人が両親を老人ホームに預けているということである。
この調査の回答者の内訳は、「80後」が57.3%、「70後」が28.1%、既婚者が53.4%、未婚者が46.2%となっている。
また、ほかにも、74.1%が「生活と仕事のプレッシャーが大きくて、両親の面倒を見る気力がない」、50.1%が「両親と離れているところに暮らしているため、なかなか面倒を見られない」、42%が「医療保険などの社会福祉が都市の間で自由に変更することができず、不便」、37.7%が「安心して両親を老人ホームに送ることができない」などの回答が見られた。
中国人民大学人口と発展研究センターの姚遠教授は「まずは、日常生活の面倒を見る人、例えば掃除や料理をする人が少ない。次は、病気で一時的に寝たっきりになった老人の世話をする人。第三は、老人の心理的ケアを行う人が足りない」と老人の面倒を見ることのできる環境と人材の不足を指摘した。
「中国国際放送局 日本語部」より2010年8月17日