インドなどの南アジア国家で出現した抗生物質がほとんど効かない「スーパー細菌」は英国や米国、カナダ、オーストラリア、オランダなどに拡大している。現在世界で170人が感染、そのうち英国では少なくとも5人が死亡している。患者の多くは南アジアへの旅行かインドで美容整形を受けた経歴を持つという。
香港メディアの報道によると、香港では昨年中にこの耐性を持つ細菌に関連するケースが発見されていたという。
国内の専門家によると、「スーパー細菌」は新型インフルエンザのように急激に拡大することはないため、過剰に心配する必要はない。広東省疾病コントロールセンター流行病予防研究所の何剣峰所長は「この細菌は多くの抗生物質に対する耐性を持つが、研究によりバンコマイシンが依然効果を持つことが分かった。多くの病院で備蓄されている。」と述べている。
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「スーパー細菌」NDM-1
「スーパー細菌」NDM-1に関する報道は基本的に英国の医学雑誌「ランセット」に英国・カーディフ大学のティモシー・ウォルシュ(Timothy Walsh)氏が発表した論文によるものが中心だ。
この論文によると、「スーパー細菌」NDM-1は抗生物質に対する強い耐性を持ち、大腸菌と肺炎桿(かん)菌の中に多く出現しているという。
研究者によると、スーパー細菌出現の原因は抗生物質の乱用と見られる。
「人民網日本語版」2010年8月18日