遼寧省丹東地区では19日午前2時から21日午前8時にかけて、広い範囲で大雨や暴風雨に見舞われた。中国と朝鮮の国境となっている鴨緑江の丹東側では、過去60年間で2番目に大きい洪水が発生、一部地域では電力と通信が遮断され、家屋が倒壊、瀋丹鉄道は運行を一時停止した。中朝両国をつなぐ緑江大橋付近では、増水した水が堤防を越えて丹東市街区にも流れ込み、丹東市街地の河沿い地域で浸水が1メートルを上回った。全市で洪水防止緊急対応体制が発動された。
瀋丹鉄道(瀋陽--丹東)鉄道は、大雨の影響であちこちに水がたまり、列車の運行に影響が出た。瀋陽鉄道局は21日明け方4時頃、同鉄道の運行を一時停止した。死傷者は現時点で出ておらず、鉄道部門は一刻も早い運転再開に向け、排水作業に全力で取り組んでいる。
鴨緑江の水位は上昇し続け、21日には洪水は丹東市街地の河岸まで達し、防潮堤内の全地域が浸水、濱江道路の防潮堤の外にある建物の1階部分が水没した。住民の安全確保のため、河岸付近の行洪区内の住民は21日午前2時時点で全員避難した。
中朝両国を結ぶ道路と鉄道の運行には洪水の影響はなく、両国間の道路も平常通り通行可能だ。
「人民網日本語版」2010年8月23日