河南省衛生庁新聞弁公室が8日夜に明らかにしたところによると、河南省では07年5月に信陽市で初の類似症例発症の報告があって以来、2010年9月8日までに、ダニにかまれたことによる「発熱を伴う血小板減少総合症」の類似症例が557件確認され、うち18人が死亡したという。発症例は主に信陽市商城県、シ河区、光山県和平橋区に集中している。
河南省衛生庁は現在、省級の専門家を「ダニ中毒事件」の中心地区である商城県に派遣し、現場の調査と指導を行っているほか、関連部門を集めて緊急会議を行い、「発熱を伴う血小板減少総合症」の予防対策を強めている。
河南省で発見されたこの総合症は、発症の時期は5-8月に集中しており、年齢は40-70歳代が多い。発熱に伴い白血球や血小板が減少するほか、多臓器の機能不全などに陥るのが主な特徴で、潜伏期は1-2週間。ほとんどが急な発病で、40度以上の高熱が持続する。症状は、倦怠感、疲労感、頭痛、筋肉痛、吐き気、嘔吐、食欲不振、下痢など。また、心臓・肝臓・腎臓など多臓器の機能不全を引き起こす場合もある。
病因が明確ではなく、血小板の減少が主な症状であることから、この症例は当初「擬似無形体病」と命名されたが、中国疾病予防コントロールセンターが2010年5月に「発熱を伴う血小板減少総合症」と命名した。
更なる病因解明と、症状および予防手段の特定に向け、2010年5月31日、衛生部と中国疾病予防コントロールセンターの要求に基づき、河南省信陽市商城県、羅山県、新県、息県、光山県では同総合症の調査活動が展開された。現在も、同症候群の調査業務はしっかりと行われている。
「人民網日本語版」2010年9月9日