今年の国慶節は多くの「80後(1980年代生まれ)」にとってこれまでになく忙しい連休となったようだ。多くの「80後」の連休明け初日の職場でのあいさつは、「連休中にお見合いした?」だった。
劉靖さん(女性)は今年27歳、石家庄市にある広告代理店に勤務する。日頃は仕事に追われる彼女も、両親は連休前に彼女と共に嫁入り用の寝具を準備、「もう若くはないんだから。27で結婚できなかったら、30になったらもっと大変!」と言われ続けてきた。今回の大型連休中に、両親は彼女のためにお見合いの場をいくつも設けた。国慶節の10月1日から数日間、朝から晩までスケジュールはお見合いで埋まり、1日に2-3人の男性に会った。彼女は指を折りながら振り返る。1回目の相手は背が高くないのに1メートル75センチあると言い張る医者で、気に入らなかった。2回目の機械設計の仕事をしている男性は、むしろ彼女の友人との話に花が咲いた。3回目の相手は公務員、双方共に気心が合わない感じだった。4回目は留学帰りの「富二代(御曹司)」、軽々しく、堅実な印象はなかった。5回目は元軍人の若者、どれだけ酒に強いか自慢が続き、紳士的ではない言葉もあり、紹介者のメンツさえ気にしなければ、さっさと引き上げたかった。このように、わずか数日間でお見合いを10回近くこなした彼女、「今回の連休は『お見合いウィーク』と名付けるわ!」。
実に多くの「80後」はミニブログで自身の「お見合い破談」を書き込んだ。ある女性ネットユーザーは、自分はまだ23歳になったばかりだというのに、両親が3日間に数回のお見合いの場を設けた。が、ひとつも話はまとまらなかった。たくさんの人に会ったが覚えていない人もいる、と打ち明ける。
IT関連の仕事に就いているネットユーザー、郭さん(男性)もお見合いを迫られたことに苦言を吐く。「僕は普段は口数が少なく、女性とはほとんど話さない。でも今は毎日1人は会う日が続いている。ため息をつく時間もない」。国慶節連休中はゆっくりと休みたかったという彼、お見合いは仕事より疲れたと語った。
記者の取材では、今回の連休中にお見合いを迫られた「80後」は少なくないことが分かった。多くの独身男女の国慶節連休スケジュールはお見合いで埋まり、その多くは両親が早くから手配したものだった。多くの両親の考えは同じ。「自分達は年を取った。息子・娘に合った伴侶を捜すのが自分達の生活の要となっている。中国の伝統は所帯を持って正業に就くこと。これが自分達の悩みなんです!」しかしながら多くの人は、連休中に両親がいくらお見合いを手配しても、息子・娘達はお見合い場では上の空。期待が大きかった分だけ、むしろ息子・娘達に心理的負担を与えたと反省する。
「人民網日本語版」2010年10月8日