衛生部が29日に発表した、中国のエイズ発生と予防治療の状況によると、今年10月末までに中国でエイズウィルスに感染した人と患者は約37万人で、そのうち患者は約13万人、死者は6万8000人余りだということが分かった。
衛生部と国連エイズ合同計画(UNAIDS)、世界保健機関(WHO)が昨年に行った調査結果では、2009年末までに中国のエイズウィルスの感染者と患者は約74万人で、そのうち患者は約10万5000人、2009年に新たに感染した人は約4万8000人で、エイズ関連で亡くなった人は2万6000人だった。
衛生部の発表によると、ここ2年の社会や経済の発展、エイズ予防治療の進展により、エイズ発生の状況には3つの特徴があるという。
1つ目は、エイズ発生の状況は引き続き上昇しているが、上昇幅は緩やなものになっている点だ。ここ数年に実施されているエイズに関する広報や教育、情報提供、検査、抗ウィルス治療などがより進展するにつれ、見つかる感染者や患者もますます多くなり、治療後の患者の死亡率も著しく下がっている。エイズ発生状況の規則や世界のエイズの流行に基づくと、中国の感染者と患者の数はしばらくは引き続いて上昇する見込みだ。
2つ目は、主な感染は性交渉によるもので、男性同性愛者の上昇スピードが顕著なことだろう。ここ数年来の報告では、異性間での感染は2008年の40.3%から2009年の47.1%、男性同性愛の感染は2008年の5.9%から2009年の8.6%に増加している。
3つ目は一部の地域と特定の人たちの感染状況が深刻で、雲南省、広西チワン族自治区、河南省、四川省、新疆ウイグル自治区、広東省の感染者と患者の数は全国の77.1%を占める。
中国各地や各機関はここ数年、政策組織を確保し、経費投入、広報、教育、検査、測定、母子感染防止、総合的関与、抗ウィルス治療、配慮ある救助、社会の力の動員、国際協力、科学研究などの方面で多くの作業を行ってきた。そのためエイズの急速な広がりは基本的に抑えられ、死亡率は明らかに下がり、感染者と患者の生活レベルは明らかに改善している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年11月30日