国連が定めた「女性に対する暴力廃絶のための国際デー」である11月25日、山西省婦女連合会の李悦娥・主席は、家庭内暴力(DV)は家庭の和睦に影響を与えるのみならず、婦女や未成年による犯罪を誘発するひとつの主な原因であると語った。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
「資料によると、中国の女性服役囚の5割以上はDVに耐え難く犯罪に至った」。李主席は、正当な抜け道を探し出せない情況の下、一部の女性は家出、自殺、果ては暴力には暴力で返す消極的な反抗パターンに走っていると述べた。
統計によると、中国では毎年、40万の崩壊家庭のうち、DVが4分の1を占める。山西省婦女連合会が数年来、省内の女子刑務所に服役中の殺人犯についてサンプリング調査をした結果、夫から直接、暴力行為を受けたために夫を殺害した事件が45.3%を占めた。
「DVは山西省の離婚率、未成年者犯罪率が年々上がっているひとつの主な原因となっている」。李主席は調査結果として、少年院の青少年の90%は崩壊家庭を経験したとしている。
DVは次世代の健全な成長に不利となる。暴力、口げんか、恨みに満ちた家庭で成長した子女の生理的・精神的ダメージは大きく、恐怖、焦り、孤独、劣等感などの心理的障害が現れやすく、家庭や婚姻に対して安心感に欠け、父母に対する尊敬を失い、学習生活、友人との交友に影響を及ぼすと専門家は指摘している。
「人民網日本語版」2010年11月26日