旧暦の新年を目前にひかえ、多くの家庭で新年を祝うための全盒の準備が進められている。家族が皆揃い、衣食が豊富なことの象徴だ。時代の変化にともない、全盒の材質や外観の設計にも変化が起こっている。中国の様々な時代の全盒の特徴を香港市民に理解してもらうために、北京民俗博物館と香港将軍澳センターが共同で主催した「新年を祝う珍しい全盒展」を開催。香港で初めて価値450万香港ドル相当、30点以上の中国の皇室専用の国宝級全盒や民間の全盒を展示した。最も注目されている展示品は、清乾隆帝の御用全盒「清代彩漆描金青竜捧聖字紋八角盒」で、価値130万香港ドルに相当する。展示品は2月17日まで将軍澳センター地下中庭で展示される。
香港文匯報によると、北京から香港を訪れた北京民俗博物館の李彩萍副館長は次のように語っている。家庭に盒展を置くのは伝統的習慣で、明朝から始まり、現在まで600年以上の歴史がある。全盒の多くは円形や八角形、正方形で、全盒内の仕切りの数は階級によって異なる。皇帝専用は9つで、大臣や一般庶民は5つから3つとなっている。今回の展覧会の中心である「清代彩漆描金青竜捧聖字紋八角盒」は大臣が制作したもので、八角形で上下に竹で編んだ飾りがある。側面は海と青竜を漆に金の蒔絵で描いて「聖」の字の紋を形作っている。
「人民網日本語版」2011年1月14日