中国疾病予防控制センター流行病首席科学顧問の曾光教授はこのほど、「季節性インフルエンザの患者は、国内で増加傾向にあり、甲型H1N1インフルエンザ(新型インフルエンザ)の発症例もやや目立ってきている。英国などの国でも同様の情勢を呈しており、世界的な傾向となっている」と語った。「光明日報」が伝えた。
統計データによると、寒さが厳しい今冬、北半球の多くの国では、季節性インフルエンザ患者が激増している。世界保健機関(WHO)は、感染の危険性が高いハイリスク群に対するするワクチン接種を呼びかけている。
曾教授によると、現在の寒い気候は、感染症が伝播しやすいが、過度に恐れる必要はなく、季節性インフルエンザ予防対策を万端にしておれば問題はないという。
曾教授はまた、「新型インフルエンザのワクチン接種を済ませている人は、より安全と言える。季節性インフルエンザの感染拡大条件が揃っている地域は、毎年集団でワクチン接種をした方が良い」と指摘した。
曾教授によると、現在のインフルエンザ発生状況から見て、2009年の新型インフルエンザ流行ピークのような状況が再び起こることはありえないという。
国家衛生部も、10日の記者会見で、現在の新型インフルエンザ発生状況はかなり落ち着いており、今後の感染危険度や規模は、ピークとなった2009年のレベルを上回ることはありえないとの見通しを示した。
「人民網日本語版」2011年1月20日