今年の冬、北京ではほとんど雪が降っていない。市気象台の統計データによると、北京では3カ月間「降水ゼロ」が続いており、過去30年間の最長記録を更新した。この影響で、北京のムギの苗の9割が枯れる恐れがあり、密雲ダムの貯水量も低レベルのままだ。「中国青年報」が伝えた。
市気象台気候科の陳大剛科長によると、北京の冬は降水量が少ないのが特徴で、冬季の例年の降水量は年間の2%足らずという。今年の冬は、この特徴がさらに顕著となり、雨・雪が降らない状況が続いている。昨年の10月23日から24日にかけて、7.3ミリの降水量が測定されたのが、最も近い降水記録だ。その後、北京には降水が見られず、昨年暮れの12月29日にちらほら雪が舞ったが、降水量として観測される量ではなかった。
陳科長は、「北京上空には今年の冬、強い冷気が入り込み、移動スピードも速い。一方、南方からの暖かくて湿った気流は弱い。これが、北京に降水が発生しにくく、乾燥状態を生む主な原因となっている。北京では3カ月間降水が観測されておらず、1971年以来30年間の最長記録となった」と話した。
観測記録によると、北京では、1970年の10月24日から1971年2月16日までの連続114日間、「降水ゼロ」が続いた。この記録は、気象観測が始まった1951年以来最も長く、今年の冬の「降水ゼロ」は観測史上2番目の記録となっている。
「人民網日本語版」2011年1月24日