大規模な「保障性住環境改善プロジェクト」は、2007年のスタート以来、急速に発展している。分譲住宅の購買力を持たない、賃貸住宅を借りるゆとりさえない、ますます多くの低収入世帯が、各種の保障性住宅(政府が低中所得世帯に提供する、基準と価格、賃料の限定された住宅)の提供を通して、豪華ではないが暖かい住居を手に入れ、長い間抱いていたマイホームの夢を実現させている。
中国政府は今後5年で、各種保障性住宅3600万戸を新しく建設する計画という。実現すると、保障性住宅が全体に占める割合は20%に達し、住宅問題は大幅に緩和される見通し。
2010年は、保障性住環境改善プロジェクト建設がピークに達した年となった。全国で590万戸の各種保障性住宅およびバラック地域住宅改造が着工、370万戸が完成した。136万戸の農村危険住宅の改造に着手、108万戸が完成した。これらの実績は全て、国務院の年初目標をクリアしている。
「十一五(第11次五カ年計画:2006-2010年)」期間全体で、各種保障性住宅建設により、都市・町部低収入家庭1140万世帯と中・低収入層家庭の360万戸の住宅難問題が解決された。
住房・城郷建設部(住宅と都市・農村建設部)担当者によると、公共賃貸住宅が、今後の保障の重点対象となるという。この方針は、急速の都市化発展プロセスで特徴となる住宅問題に対応するものであり、住宅保障範囲を全面的に拡張し、住宅保障形式を完備するために有益と見られる。分譲住宅や賃貸住宅が高額な都市において、新築、改築、買い上げ、長期レンタルなど各種方式を採用し、公共賃貸住宅の供給増を図る。構造革新と政策完備が最も肝要なポイントとなる。特に、公共賃貸住宅の発展という新課題については、政策措置や制度設計の革新が必要となり、社会資金の積極的導入が迫られている。同部門は、関連部門と協力して、関連政策研究と制度革新を強化する方針。
政府は「十二(第12次五カ年計画:2011-2015年)」期間中、各種保障性住宅の建設を加速させ、3600万戸を新築する計画。公共住宅の発展加速を重点とし、低家賃住宅や経済適用住宅(エコノミー住宅)の建設を引き続き進め、低価格に抑えた分譲住宅の供給を増加する。
「人民網日本語版」2011年2月28日