「空中での渋滞を解決しフライト離着陸の正確性を引き上げることは一刻の猶予も許さない」----。全国政治協商会議(全国政協)委員を務める中国工程院の馮培徳・アカデミー会員は6日、政協チーム討論会でこう呼びかけた。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
国家経済社会の不断なる発展に伴い、国民の移動需要は高まる一方で、航空輸送はより多くの利用者の関心を寄せている。中国の空域改革が深まるにつれ、航空機は今後、大量に導入されるとみられる。
「今後10年で中国の空の渋滞問題は加速するだろう。大都市の自動車渋滞問題が空中に出現する。とりわけ利用率の高い空港の上空は深刻な状況になる」----。馮アカデミー会員は新華社記者に対し、この問題は航空機の効率に影響を与えるのみならず、資源を浪費し、重大な安全問題に発展する可能性があると語った。フライト離着陸の正確性が不断に高まる中、利用者の移動に深刻な影響を与えるという。
空中交通管理は技術的難度の高い管理領域であり、馮アカデミー会員は「体制、管理、科学技術の進歩など多くの問題に関わり、総合的対策が必要」と指摘する。
馮アカデミー会員は、まず航路の「拡幅と直線化」の調整・修正が必要と提案する。これまでのカーブを描いた航路をまっすぐにし、飛行時間を短縮する。またフライトの高度差を縮小すると同時に、同一高度のメイン航路を拡幅し、単一便の利用から平行飛行に移行、空中航路利用率の向上を図る。
さらに馮アカデミー会員は、利用率の高い空港のターミナル管理エリアを拡張することで、離着陸用航路が増え、必要な際には近隣区域空港のターミナル管理エリアと統一管理すべき、と述べている。
「人民網日本語版」2011年3月8日