中国国家人口・計画生育委員会の王培安副主任は14日、ニューヨークの国連本部で行われた「国連人口開発委員会第44回会議」において、関連各国の人口問題に関する発言をした際に、「中国は今後20-30年間で、労働力人口、総人口、高齢者人口という人口の三大ピークを続々と迎えるだろう」と指摘した。中国新聞社のウェブサイト「中新網」が伝えた。
王副主任の発言の要旨は以下の通り。
中国では出産率の抑制とリプロダクティブヘルス(性と生殖に関する健康)の促進の面で著しい進展を遂げたが、今後、急速な高齢化、人口流動の活発化、家庭の特徴の大きな変化、資源と環境による人口の制約など多くの問題に直面すると予測され、出生欠陥監視測定による全国新生児の出生欠陥発生率は上昇傾向にあり、人口の構造的問題は日ごとに深刻化している。
中国では、人口の多さによる圧力は依然極めて大きい。13億の人口を擁する大国で、経済社会の安定発展を維持し、人口発展問題を戦略的にしっかり把握する必要がある。人間本位の立場を引き続き堅持し、総合的に品質の高い計画生育・リプロダクティブヘルス関連業務サービスを提供し、中国独自の人口問題解決策の全体計画を確固として定めなければならない。また、世界の人口を安定させる目的で、人口発展大会行動綱領の各種プロジェクト目標を実現させるために必要な貢献をしなければならない。
世界で人口が最も多い発展途上国である中国は、1970年代に計画生育政策を全面的にスタートし、世界が驚くような顕著な実績を収めた。総出生率は1970年の5.8人から約1.8人に、世界総人口に占める割合は22%から19%にそれぞれ下がった。
「人民網日本語版」2011年4月18日