朱仁民氏が島に建築した蓮花芸術館。
無人島を開発するに必要な条件はなんだろう。1996年、中国美術学院の朱仁民教授は、実際9万元以上をつぎ込み、浙江舟山にある無人島を手に入れた。蓮花島と名付けられたこの島には数千万元をその後も投資し、永久的に無料で参観できる芸術の島が作り上げられた。メディアでは中国で初めて島を買った人といわれているが、この15年も前に島の主となったこの先駆者が経験と忠告を授けている。
朱仁民さんはこのようにいっている。蓮花島には500体の羅漢像が彫刻され、芸術広場、記念館がある。以前には船の博物館、海洋芸術館の建設予定もあった。島に現存する五百羅漢はみな姿が違う。島にある建築物はすべて現地の住民のテイストを生かして現在の世界の時流を生かした建築になっている。屋根の瓦も閉鎖された住民の建物から運んできたものだ。こうした建築は今や多くの国でテキストとされている。島には水道、電気、スチーム、消防、通信が完備し、国内外の専門家から避雷、地震、津波、台風、強風、腐食などのテスト済みだ。施工において、わたしは作業者が島の草一本も傷つけないように要求した。この島を購入した時に、元の姿を保護したいと思ったからだ。当時、すべての施工は人力で行った。島の草、木、石に至るまですべてを元の姿のままにしておきたいのだ。
お金があるか、無人島を変えるわけではない。人文的素養、海洋生物、島の生態系をしっかりと保護する必要がある。上陸と同時に島を傷つけてしまう。島の生態保護という意識から、経済の発展、民族文化の向上、祖国の海を愛する心が生まれる。ちょっとした思い付きで島を買ってしまえば、行き過ぎた開発で傷つけてしまうことになってしまうのだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年4月20日