「剰女(年頃を過ぎても未婚の女性)」が現代中国社会の熱いキーワードのひとつとなっている。しかし上海市第6回全国人口普査(国勢調査)の主要データによると、全国・上海を問わず、男性人口が女性を上回った。上海市人口普査専門家が4日取材に応じ、単純に常住総人口男女比で「剰女」現象を考えるのは科学的ではない、と指摘した。「解放日報」が伝えた。
今回の人口普査では、中国大陸部31の省・自治区・直轄市および現役軍人のうち、男性人口は51.27%、女性人口は48.73%となり、男女比は105.2(女性人口を100.00とする)。上海常住人口男女比は2000年第5次全国人口普査の105.68から106.18に上昇した。つまりマクロ的には、男性人口が女性を上回っている。しかし専門家は、このデータでは「剰女」現象が間違っていると説明することはできず、また多くの男性が「売れ残り」に面していることも裏付けできないと語る。
発表されたのは今回の人口普査の初歩的統計結果であり、ほとんどの詳細な人口構造データについては今なお処理中だ。「人口普査のデータは、言ってみれば大量のデータバンクであり、多様な角度からの研究テーマにより、多くの細分化された構造データが抽出できる」。専門家は、たとえば男女比について、年齢層ごとに層別、相応の男女比を計算し、その他の社会学的研究パターンと結合させることで、婚姻、「剰男剰女」などの社会問題が研究できるとしている。
「実際、出生人口の男女比はさらに参考に値する。この数字に異常があれば、長期的に潜在的問題となる。例えば数年後に、結婚適齢期人口の性別比がアンバランスを欠くようであれば、確実に社会問題が生じる」。人口専門家は「高齢者層には女性が比較的多く、大きな影響はない。女性は総体的に男性より長寿だというのみ」と指摘する。
人口普査弁公室専門家は、噂として流れている「剰男剰女は3:7」とは、統計部門が提供したデータでは絶対にないとする。「『剰女』現象を解析するには、18-35歳の出産適齢期の女性数を調べ、さらに人口婚姻状況などのデータと併せて研究する必要がある」。
「人民網日本語版」2011年5月6日