3年前、地震廃墟の中に生き埋めとなり、179時間に奇跡的に救出された馬元江さんも今では、日常生活に復帰している。余暇には妻や娘とバドミントンに興じ、カラオケを歌うのが最も楽しいことだという。中国新聞社が12日付で伝えた。
2008年5月12日に起きたブン川大地震で、馬さんの頭部は瓦礫の中で身動きが取れず、右向けに倒れた体の下には岩や石の破片が転がり、皮膚を突き刺していた。20日に救出されるまで、ほとんど動けず、何の進展もない状況で、死神と闘っていた。
救出された馬さんは、第三軍医大学重慶新橋医院に搬送され、6回に及ぶ大手術を経て、治療が進められた。壊死した頭皮が回復、髪の毛が生えてきた。顔と腰部に負った傷跡も次第に薄くなり、切断した左腕の義肢にも慣れてきた。
馬さんの妻・陳穎さんは「主人は、PCのキーボードをかなり速く打てるようになりました。都江堰市から映秀鎮にある工場まで毎日一緒に車で通勤しているのですが、主人が運転しています」と話す。
馬さんは現在、映秀鎮に戻り、国家電網公司映秀水力発電所生産技術部の副主任を務めている。先日、重慶で定期検査を受けたが、どの指標でも異常はなく、非常に良好な健康状態だった。地震で左腕を失ったが、病院の応急手当てによってひじ関節の機能は失われなかったため、けがの回復後、元の職場に復帰することができたという。
陳さんは、「生死の境を経験し、私達夫婦は艱難辛苦を乗り越えました。今、主人は蘇り、再び一家の大黒柱となりました。私にとって、主人と娘が全てです。彼らが快適に生活できるよう面倒をみるという自分の務めがあり、心から幸せを感じています」としみじみと語った。
「人民網日本語版」2011年5月13日