離職率の高まりと人材競争の激化に伴い、企業は若手職員の登用・抜擢を加速せざるを得ない状況となっている。大手求人求職サイト「前程無憂」の最新調査によると、新たに経理(注:中国語で「経理」は役員・部長・マネージャーの意)に就任したばかりの職員のうち、60%以上が「部下からの信頼を得られない」と答え、約25%が「上司からの支持を得られない」と答えた。就任直後から順風満帆に仕事をこなしていると答えたのはごく少数だった。次世代の「経理」たちにとって発展を妨げる最大の障害は指導力不足だ。「解放日報」が伝えた。
調査では、新たに昇進・入社した経理のうち、「80後(1980年代生まれ)」が約7割を占め、うち、「85後」は26%を占めた。
回答した約300企業の人事担当者は、「今は人材不足であり、『80後』は仕事に対して独特の考え方を持っている。今の会社に残って昇進するのを待つよりも、他の仕事を探したほうがコストもかからず、簡単だと判断すれば、若い職員はすぐに離れていってしまう。企業はこのような状況を避けなければならない」と述べる。
このため、2009年末以降、企業の3分の2以上が徐々に職員の昇進率を高めている。成熟した経済市場と比べ、中国における経理の研修周期は短く、直面する管理環境も複雑だ。
「新任経理」の一番の困難は新たな職務への認識不足、その次が管理知識と管理水準の不足だ。また、管理者としての模範的役割が十分でないことも大きな困難となっている。
「前程無憂」の王韜副総裁は、「『中堅職員』が管理者として適任とは限らない。管理者の第一の任務は計画と調整だ。全ての職員がやるべきことをしっかり行うよう管理し、部下の仕事上の障害をなくすことだ。第二に重要なのが、職員を激励することであり、自分の専門技能の強化と運用はその次だ」と述べる。
「人民網日本語版」2011年5月30日