米国WSJに6月13日、「中国人女性の大胆な散財」という文章が掲載された。中国で成功しているイタリアの宝石商ブルガリやスポーツカーメーカーのマセラティは、すでに中国で男性の身分を表現する最高ランクの象徴となっている。だが、増える一方の贅沢品ブランドと同じく、最近これら最高ブランドも市場戦略を調整し始めている。身一つで起業した中国の女性企業家に向け、男性と同じように高級宝飾品や嗜好品を欲しがる中国人女性が市場での占有率を急速に広げつつある。
マセラティの公表では昨年中国で販売した400台のスポーツカーのうち、30%が女性に販売されているという。2005年時にはこの比率はたった7%だった。また、この現象は女性の自動車購入者がたった2%-5%の欧米市場と比べ大きく異なる。「中国人男性が女性へ気前のよいプレゼントとして贈っているというのが大方の見方ですが、弊社の分析では購入者の多くが大きな成功を収め、自分へのご褒美として購入されているようです。」と中国責任者はいう。
マッキンゼーの調査によれば、昨年150億米ドルだった中国の贅沢品市場で、女性の消費は半数以上を占めている。2008年時には45%だった。2010年の中国の女性贅沢品消費者の平均支出は2008年に比べ20%伸び、男性は10%の成長に留まっている。
過去10年において、2020年にはおそらく世界最大の贅沢品市場になると見込まれていた中国市場で、男性は主な推進力であり続けた。男性は女性に贈り物を購入するだけでなく、自分自身も贅沢品の消費者だったからだ。しかし、今、中国人女性は自らの大きな力を発揮し始め、女性消費者を吸引するブランドも販売力を強めている。
マッキンゼーは女性顧客が増加するに連れ、中国は今後2年間でフランスのあるブランドの最大市場となるだろうと予測する。「中国の女性はさらに独立し、起業力をつけ、市場でより大きな力を持つようになるだろう。」
中国経済の急速な成長は、男性と女性がともに就業機会を持ち、収入を増やそうと協力してきた結果だ。調査では、毎年76%の中国の女子大生が卒業後管理職を強く希望しているという。アメリカではたった52%に留まっている。世界でもっとも裕福な20人の企業家女性のうち11人が中国出身で、中国には153人の女性億万長者がいる。
ある多国籍企業の営業マネージャーは彼女たちのような消費者こそ、多くのグローバルブランドが競ってターゲットとするという。最近、ある32歳の北京の女性は「贅沢品を買うととってもうれしくなるの」と自前で1.26万元のバッグを購入した。前出の営業マネージャー曰く「正直言うとどうしてそんな気持ちになるのかは、私自身は理解しがたいのですが。」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年6月15日