アラビア半島北西部に位置する死海の水は塩分濃度が非常に高いため、人が入っても沈むことも、泳ぐこともできない。こうした特徴から、死海は各国から多くの旅行客が集まる人気の観光地となっている。中国紙、銭江晩報が伝えた。
中国にも塩分を豊富に含んだ鉱泉を持つ地域が多くある。そのうちの一つ、江西省樟樹市はこのほど、31億元(約385億円)を投資して「中国の死海」をつくり上げ、「体が沈まない」という異次元体験を売りとした中国初の塩類泉リゾートを建設する計画を発表した。このニュースをきっかけに、「中国の死海」の看板をめぐる激しい争奪戦が火ぶたを切ろうとしている。
このほか「中国の死海」を名乗るものには、四川大英中国死海、山西運城塩湖、山東寿光東方不沈湖と、有名どころだけで少なくとも3カ所ある。
樟樹市の建設プロジェクトに投資する易達(福建)旅游集団樟樹公司の呉良風副支配人は記者の取材に対し、「『江南の塩の城』と呼ばれる江西省樟樹市は地下1千メートルに1億年以上前の塩化マグネシウムが大量に眠っている」と説明。「『中国死海』第1期プロジェクトで『塩類泉浮遊体験エリア』を建設し、 2012年の『春節(中国の旧正月)』にも仮営業を開始する見通し。1日2万人の収容が可能」と語った。
「人民網日本語版」2011年6月23日