上海の鉄道部門関係者が11日に明かにしたところによると、10日の京滬高速鉄道の事故の情報を受けて、上海の鉄道部門は速やかに緊急対策を実施し、外部の公共交通や地下鉄などとの調整を行なった。「京滬高速鉄道の一部で遅れが生じたため、杭州方面へ乗り換える乗客が最後の列車に間に合わない可能性があったため、鉄道部門はこうした乗客のために休憩室や毛布、食品などを用意した。」
停車したG151便のバックアップ設備はなぜ作動しなかったのか。同関係者によると、上海鉄道局は運営のみを担当し、工事分野は中国北方機車車輌工業集団公司(中国北車集団)の担当となる。中国北車集団唐山軌道客車有限責任公司(唐車公司)の任剛・副総工程師は以前、京滬高速鉄道は事故のために非常用電源を備えていると語っていた。列車自身が電源や通風を120分間提供可能で、故障しても技術者の救援が来るまで十分持ちこたえられるはずだった。
中国北車集団の技術者で、CRH380プロジェクトグループ全体設計士の李瑞淳氏によると、今回の停車事故は列車自身の質とは関係がなく、雷雨と強風による架線の故障で列車の動力源が失われたためだという。今回のような突然の停電事故に対して、京滬高速鉄道CRH380シリーズは緊急の換気や電力供給を1時間以上行なうことができる蓄電池を備えている。
しかしG151便は山東省区間で停車して修理を待つ間、長時間にわたり停電し、乗客は空調のない密封された車内で救援を待つこととなった。
高速鉄道が遅延した場合、賠償を受けることができるのだろうか。鉄道部運輸局客運管理処に対して停電による停車後のサービスの不手際について問い合わせた。担当者によると、停電による鉄道の遅延には多くの原因が存在する、調査により鉄道部門の事故により停電と遅延が生じたと確定された場合、鉄道部門は乗客に一定の補償を行なうことを検討するという。「全額払い戻しは不可能です。最終的には列車は乗客を目的地まで送り届けたのですから。」しかし補償の具体的な金額や、どのように乗客に対して支払うかなどは「現在研究中で、正確な回答は行えない」という。
「人民網日本語版」2011年7月12日