北京の緑化・美化事業は、ビルの屋上にまで視野を広げている。このほど発表された北京市「都市空間立体緑化建設事業の推進に関する意見書」では、条件を満たす12階以下の公共機関建築物屋上を対象に緑化を進め、「空中庭園」と建設する計画が打ち出された。人民日報が伝えた。
北京市は今後、屋上緑化を大々的に進める方針。屋上緑化の対象となる建物は、次の条件を備えていなければならない。▽公共機関の建物であること▽安全面での条件を満たしている▽12階以下、高さ40メートル未満▽三角屋根ではないこと▽(屋根を含む)新築または改築から20年以上経過していない▽屋根の傾斜度が15度未満。
以上の条件のうち、「12階以下、高さ40メートル未満」は、北京の気候上の特徴から、植物の生長に適した風速や温度などの環境を考慮して設定された。公共建築物の新築・改築プロジェクトのうち、たとえ条件をクリアしていても屋根緑化を設計に組み入れていないものは、企画部門から認可されない。都市空間立体緑化建設を進める上での具体的な奨励措置も、今回の新政策で明確に示されている。
北京市庭園緑化局の担当者によると、北京では、1984年に初の屋上庭園が建設されて以来、中央機関、病院、学校、居住区の屋上緑化が進められ、その面積は150万平方メートルに達したという。北京市は第12次五カ年計画(2011-2015年)期間中に、100万平方メートルの屋上緑化事業を完成させる計画で、今年の目標は20万平方メートル。植樹義務達成率で計算すれば、1平方メートルの屋上緑化は、3本の植樹に相当する。
「人民網日本語版」2011年7月19日