湖北省武漢市の団地「武昌水岸星城小区」にある馬栄国際幼稚園が園児の保護者あてに出した「学費値上げのお知らせ」が、保護者の間で話題になっている。幼稚園の学費が1カ月5400元(約6万7500円)、年間5万元(約62万5千円)以上----。本当にこれだけ支払う価値があるのだろうか。武漢晩報が伝えた。
馬栄国際幼稚園は2009年9月に開園した。現在の園児数は150人、半数以上は同団地に住む子供たちだ。団地の住民、陳さんによると、これまで、給食費を含め月3800元(約4万7500円)徴収していたが、今年9月から5400元に値上げする予定という。年額5万元以上は、大学の学費を上回る。
住民の万さんは、高い学費の幼稚園では、必ず出来の良い子供が育つとは限らないとの見方を示した。一方、一部の保護者は、優れた教育環境は、子供の成長にプラスとなると信じている。
幼稚園の担当者によると、同園の学費徴収は合法的であり、これまでの価格が「特別優待価格」で、現在「本来の価格」に戻ったにすぎないという。また、同園は国際化を目指した教育方針を打ち出しており、7クラスに1人ずつ、専任の外国人教師を配属、ハード面での投入額だけでも700万元(約8750万円)近くに達している。同担当者は、学費改定後、転園する園児が数人いるだろうと見越している。
湖北教育研究室幼児教育専門家の伍香平博士は「子供の成長過程で、3歳から6歳は啓蒙段階にある。子供が好ましい行動習慣を身に着け、積極的で明るくおおらかな性格を形成するよう教育することが、知識を植え付けるよりはるかに重要だ」との見方を示した。さらに、「保護者は幼稚園を選ぶ時、『高いから良いだろう』と単純に結論づけないで、冷静によく考えるべきだ」と提案した。
「人民網日本語版」2011年7月20日