米プロバスケットボールNBAのロケッツで一時代を築き、今月9日に現役引退が報道された中国人の大型センター姚明(ヤオ・ミン)が20日、上海で記者会見を開き、メディアとファンに引退後の計画などついて明らかにする。中国国営の通信社「中国新聞社」(電子版)が報じた。
米メディアは今月9日、姚明が米プロバスケットボール協会(NBA)に引退の意向を申し出たとNBA公式サイトの情報として真っ先に報じた。続いて中国国営の新華社通信も「NBAのロケッツで活躍した中国バスケット界のスター姚明が現役を引退するとの情報は真実」との記事を掲載。姚明がバスケット選手としての生活に幕を閉じることが明らかになった。
姚明はここ数年、度重なるけがに悩まされていた。それに加えNBAでは近年、労使交渉が難航していたため、姚明の引退を想定内とする見方も多い。中国バスケット協会の関係筋によると、姚明の代理人、章明基氏はすでにバスケット協会にも現役引退を報告した。引退はすでに確実であるにもかかわらず、姚明本人や所属チームのマネージャーは事実関係を語ろうとはしていない。
20日の会見を前に、各メディアが姚明の実績を詳細にわたって分析している。姚明はNBAでの優勝経験こそないものの、NBAに多くの中国ファンをもたらした功績などが国際的に評価され、バスケット界では最高の栄誉である「ネイスミス・メモリアル・バスケットボール殿堂 (The Naismith Memorial Basketball Hall of Fame) 」入りし、バスケットボール人生に花を添えるのではないかとの見方が強い。
姚明の引退後の見通しについても、すでに察しが付いている。姚明は今年夏に帰国した際、甘粛省酒泉市の慈善活動、上海モーターショー、ボアオ・アジア・フォーラム(BFA)、財政・経済フォーラムなどのイベントに相次いで参加しており、バスケット選手として以外の魅力や現役引退後の身の振り方を示した。NBA在籍期間中に20億元(約240億円)を稼いだとされる姚明はこれからもその潤沢な資金を使い、慈善活動やバスケットチームの運営などの分野で引き続き活躍してくれることだろう。
「人民網日本語版」2011年7月20日