上海鉄道局の安路生局長は28日、温州で開かれた国務院甬温線鉄道事故調査グループ全体会議において、「初期調査の結果、高速列車追突脱線事故は、温州南駅の信号設備に設計上の重大な欠陥があったことが原因で発生した」と明らかにした。落雷によって故障が起こった後、赤信号を送るべき区間に青信号が誤って発信されたという。新華社が報じた。
安局長の発言の要旨は以下の通り。
「設計ミスが発覚した問題の信号設備は、北京の研究設計院が設計したもので、2009月28日以降運用されている。落雷によって温州南駅の信号設備に故障が発生した後、担当職員は信号の誤発信に気づかず、安全に対する認識が甘かった。温州南駅の担当職員が、新設備のコア部品の性能についてあまり良く理解しておらず、設備に起きたトラブルを素早く発見して有効に対処することができず、鉄道部の職員トレーニングの不徹底ぶりが明るみに出た」
「今回の事故で、現場での対応管理力不足がはっきりと示された。温州南駅の担当職員は関連規定にもとづく故障処理を行わず、事故の発生を効果的に防ぐことができなかった。また設備の品質、職員の資質、現場管理など、今回の事故によって露呈した問題は、鉄道部の安全面での基礎固めがまだ確立されておらず、安全管理体制に不備があることを示している」
「人民網日本語版」2011年7月29日