「iPadは、最も進んだ考え方を象徴するもの。学生もそうであるべきだ。iPadを持っていないなら授業に来なくてもいい」 「夏休みの2カ月間で、わずか4千元を稼ぎだせないのなら、金融を学ぶ資格はなし、私の学生である必要もない。リッチか貧しいかは、学生の家庭環境によるものではなく、学生自身の能力による」
「下半期から、男子学生の授業中は、『スーツ・ワイシャツ・ネクタイ・ポケットチーフ・革靴』で身なりを整えること、女子学生は必ずお化粧をしてくること」
上海海事大学外語学院の教員・梁震宇氏が発した上記のような一連の衝撃発言がこのほど、ネット上で物議をかもしている。関連ミニブログがわずか72時間の間に1千回以上転送された。北京日報が伝えた。
梁氏の衝撃発言について、多くのネットユーザは「理解できない」と発言している。
ペンネーム「new浪」さんは、「まるで滅茶苦茶だ! iPadがまだ発売されていなかった1年前は、金融学を修めることができなかったとでも言うのか?あのバフェット氏がiPadで金融の勉強をしたとでも言うのか?スーツ着用で授業に出席しろ、などさらに言語道断だ。学生が全員、卒業後金融の仕事に就く保証など一体どこにある?『学生は身なりを正すべき』『教室は授業を受ける聖堂である』といった考え方は、今では時代遅れで、ただの形式主義にすぎない」とコメントした。
また、ペンネーム「mask」さんは、「iPadは大人が持つおもちゃで、単なるファッションツールにすぎない。ツールならば、自分にとって便利かどうかが問題であり、それを考えないなら、ただ流行を追っているだけだ。金融学に焦点を当てれば、マイクロソフトWindowsのノートの方が役に立つ。マイクロソフトのシミュレーションソフトや分析ソフト、文書、フローチャート、その他図形編集ソフトはいずれも、iPadよりずっと便利で、ハードウェアの選択対象もぐんと広がる」と書き込んだ。
ペンネーム「八本足の隠者」さんは「このような人物は、もともと教師の器ではない。家庭が裕福な学生には、どうって事はない。親がすぐにiPadを買ってくれる。家の暮らし向きがまあまあな学生も、2カ月間アルバイトに精を出せば、手に入れられる。あの教師は、家庭の経済状況が悪い学生に思いをめぐらせたことはあるだろうか。夏休みにバイトで稼いだお金は、iPadを買うより他のことに回す方が、よほど身のあるお金の使い方ができる」と意見をつづった。
社会学専門の駿馬教授は「今の時代、多くの教師はいずれも、極めて強烈な個性の持ち主だ。しかし、教師は人の手本となるべきであり、自分の発言にはことのほか、細心の注意を払うべきだ。梁氏が学生につけた注文は、経済的に難しい学生に大きな圧力をもたらしている」と指摘した。
「人民網日本語版」2011年7月29日