中国鉄道部によると、中国浙江省温州市で起きた高速列車追突・脱線事故の乗客手荷物のうち、7月31日午前の時点で、153個は持ち主の確認が取れて引き取られたが、76個がまだ持ち主不明で残されたままという。手荷物の賠償金は約4万元(約50万円)。中国新聞社が伝えた。
また、事後処理担当グループは、現時点で68個の手荷物が行方不明になっており、社会各界と多くの市民に対し捜索への協力を呼び掛けている。
事故発生後、事後処理担当グループは、整理を終えた乗客の手荷物を温州南駅にまとめ、保管担当者に引き継いだ。
事後処理担当グループは、手荷物引取りに便宜を図るため、駅構内に臨時手荷物保管スペースを設けた。担当者がここで手荷物を種類別に仕分けし、周辺を清掃、防疫担当部門に依頼して荷物の消毒を行った。
事後処理担当グループは数日前から、テレビ、新聞、ラジオ、インターネットなど各種メディアを通じて、保管されている乗客手荷物の確認引取りに関する情報を発信している。手荷物の確認・引取り受付時間は、毎日午前8時から午後9時まで。乗客は、「高速列車事故乗客・手荷物申告確認受領用紙」に必要事項を記入する。引取カウンター担当者は、記入された手荷物の特徴にもとづいて、入念に照合し、申告された荷物に間違いないことを確認した上で、持ち主に返還する。
まだ入院中で思うように動けない負傷者の場合は、担当者が家族に付き添い、確認・引取作業を行う。
鉄道部担当者は、「人間本位・人に優しく」は事後処理作業の原則であり、鉄道部は引き続き、事故犠牲者の遺族に対する事後処理に全力を尽くす方針であると表明した。
「人民網日本語版」2011年8月2日