中国最大の育児サイト「宝宝樹」と国際的な広告会社「オグルヴィ・アンド・メイザー」(本社ニューヨーク)が子育に励む母親の動向を調査した報告書をこのほど共同でまとめ、上海で発表した。全国2700世帯を対象に実施された今回の調査に対して、出産後に職場復帰した6割近くの新米ママが今の生活状況に「満足」あるいは「まあまあ満足」と答えたが、5割以上が「ストレスを感じている」とも答えた。また中国31省・市(香港、マカオ、台湾を除く)のうち、母親の幸福度が最も高かったのは雲南省で、2位が内蒙古(モンゴル)自治区。上海は3位だった。上海を代表する夕刊紙「新民晩報」が報じた。
▽雲南省の母親が最も幸福
オグルヴィ・アンド・メイザーの中国地区最高知識責任者(CKO)辛黙(KunalSinha)氏は「世界の他の国でも行われている同様の調査と比較すると、中国の母親の幸福指数は世界で61位、発展途上国の中では18位となっている。中国国内の各省・市の調査結果に限って見ると、幸福指数が最も高いのは雲南省で、母親の幸福度は都市の経済発展の程度と必ずしも関係があるわけではないことが分かる。幸福感は生活上のストレスが少ない事に起因している」と指摘。
一方、ストレスの主な原因は収入と子供の世話が挙げられる。同報告書によると、新米ママの32%は職場復帰して以降現在の収入ではやっていけないと感じており、30%は自分達の親が子供の面倒を見ることに不安を抱いている、あるいは教育に関する価値観が違うと感じている。