先月27日に中国上海市で270人以上が負傷した地下鉄追突事故で、事故調査当局は6日、人為的ミスが追突の直接的原因だったと断定した。中国共産党の機関紙、人民日報が伝えた。
9月27日午後2時37分、上海市地下鉄10号線の老西門駅から豫園駅に向かう下り区間で列車2両が追突、295人が病院で診療を受け、現在も70人以上が入院中という。
事故調査の結果によると、27日午後1時58分、地下鉄10号線の新天地駅で電気ケーブル用の穴をふさぐ作業をしていたところ、電力供給がストップして信号システムが機能しなくなったため、運行システムを自動制御から手動制御に切り替えた。
制御センターの担当者は故障区間内の列車の位置を正しく把握しないまま、後続列車に電話で運行を指示。駅の当直員も同区間に列車が停車していないかどうかを十分に確認せずに、運行指示に同意した。調査当局は、指示を出した担当者と、指示に同意した当直員が列車位置の確認作業を怠ったことが事故の直接的原因と断定した。
関連規定に基づき、列車に指示を出した制御センターの担当者ら計12人が事故の責任者として処分された。
「人民網日本語版」2011年10月8日